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【読書】生活保護のイメージを変える・雑誌「はるまち」創刊号 [読書]

雑誌「はるまち」創刊号を読みました。

生活保護家庭で育った若者たちが、
生活保護につけられた不正受給や反社会的団体のイメージ・スティグマを塗りかえるために、
「顔が見える」信頼関係を築くために、創刊した雑誌です。

子どもの貧困に心を寄せる、すべての大人たちで、応援したい雑誌です。


定期購読の申込みや、寄付は、以下のサイトから。

http://www.istones.jp/archives/53


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【読書】「子ども虐待」 西澤哲 著 講談社現代新書2076 [読書]

 著者は、アメリカ・サンフランシスコの大学院で福祉・心理領域を学び、入所施設でもインターンとして勤務し、日本では、臨床心理士として児童養護施設や児童相談所や医療機関で働いた経験を持つ。

 豊富な経験とデータに基づき、子どもへの虐待の実情と処方箋を示す良書。

 「一般的に行って、精神的な衝撃を受けるような体験をした場合には、その出来事を何度も思い返して心の中で反芻し、当初の情緒的な衝撃を和らげながら徐々に心の整理を行うと行った認知的な過程をたどる。しかし、トラウマ性体験は、反芻の際に生じる情緒的な衝撃が余りにも強く、いわば「心の容器」には納まらず、「侵入性症状」として体験されることになる。」「つまり、このPTSDの侵入性症状もトラウマの再現性の一つの表れだということができる。」
 著者は、このトラウマ性体験を再現することにより、心の中に格納できるように整理していくプロセスが、トラウマ性体験をコントロールできるようになるためには必要だとする。
 そして、このトラウマ性体験の再現・暴露は、トラウマ性体験を経験した者に、かなりの精神的苦痛をもたらすことから、同時に、養育者(支援する者)とのアタッチメント(愛着)形成を組み合わせた、子どもと養育者が同席で実施する心理療法である「子どものための心理療法プログラム」を提唱する。

 このプロセスで、自己物語を再編集し、トラウマ性体験を格納してコントロールできるようにしていくということである。
 不適切な養育をしてしまう親自身が、身体的被虐待経験から体罰肯定観を持っていたり、被ネグレクト体験から子どもへのネグレクト傾向を持っていたり、心理的被虐待体験から自己欲求の優先的傾向を持ち、子どもへの身体的・心理的虐待及びネグレクト傾向を持つという。
 いわゆる「虐待の連鎖」の実証データ分析がなされている。

(感想)
 昔子どもだった親世代の背景的な体験も、自己物語の再編集が必要なのかもしれないが、それよりも、虐待の連鎖、被虐待児童の非行への転落を断ち切るには、虐待を受けた子ども達への丁寧な関わり、愛着形成を可能にする児童養護施設や児童相談所へのスタッフの配置が求められているのだと思う。



子ども虐待 (講談社現代新書)

子ども虐待 (講談社現代新書)

  • 作者: 西澤 哲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/10/16
  • メディア: 新書



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【読書】誕生日を知らない女の子 虐待-その後の子どもたち(黒川祥子著・集英社) [読書]

あいち小児保健医療総合センターとファミリーホーム(小規模住居型児童養護事業)を舞台に、
虐待を受けた子どもの後遺症に苦しむ姿、治療とケア、その後を描いた本です。

児童虐待、特に、性的虐待やレイプなどの性暴力を受けることが、
子ども達の自尊感情をどれほど損なうのか、突きつけられました。

子育て本に始まり、児童心理学や発達心理学の書籍を、それなりに読んできたつもりでしたが、
「ありのままのその子を受け入れる」とか
「自分のことを大切に思う気持ちを育てると、
その次に、相手のことを大切に思う気持ちが育ってくる」とか、
「自分の意思を表明できる子ども」とか、
そういう環境を奪われた子ども達が、生活場面で、どんなトラウマ、どんな困難を抱えているのか、
ちゃんと理解できていなかった・・・、と痛感しました。

そういう意味で、生活場面に即して、虐待を受けた子ども達が抱えている困難を、
わかりやすく教えてくれている良書です。

日本では、児童虐待の対応というと、急性期対応に関する予算も人の配置も足りず、
ましてや、子ども達が生き直す・育ち直す環境への予算配分など、非常に少ない状況です。
でも、傷ついた子ども達を暖かく包み込んでいくことなく、そのままにしてしまったら、
彼女・彼らは、社会に適応できない大人になってしまう。
それが進むと、大阪二児置き去り死のような事件を繰り返すことに繋がるんだと思います。

経済的にも、社会的コストが大きくなる前に、傷付いた子ども達を手厚くケアするほうが、
よほど合理的です。


そして、原因を絶つ、という意味では、
このような子ども達を、次々と生み出している児童虐待、特に性的虐待や、
レイプなどの性暴力被害を根絶することに、
日本政府は、もっと本気で、力を入れて取り組まなくてはいけない!
暴力はあきらめを生み、あきらめは自暴自棄に繋がり、
それまで想像もつかなかった被害を次々と生んでいます。

社会の隅々に行き渡っている「力の強い者が力の弱い者を支配する」構造を変えていくことこそが、
多くの人が幸せを感じられる社会に変わっていく途なのだと思います。

と、そんなことをいろいろと考えさせられた1冊でした。




誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち

  • 作者: 黒川 祥子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: 単行本


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【読書】死を招いた保育 (猪熊弘子著・ひとなる書房) [読書]

上尾保育所事件の裁判を傍聴してくれていた旧知の友人・猪熊弘子さんに、裁判記録を提供し、追加取材をしていただいて書かれた本です。
保育の重大事故の背景を、ここまで深く読み解いた類書を知りません。

保育園・幼稚園の職員研修用に、是非、教材としてお使いください。
自分の園と似たような場面が沢山みつかることでしょう。
何故、上尾保育所では重大事故につながり、自分の園では重大事故が起こっていないのか。
明確な違いが見つけられないとしたら、偶然、運が良かっただけかもしれません。

2013年・日本保育学会文献賞受賞


死を招いた保育―ルポルタージュ上尾保育所事件の真相

死を招いた保育―ルポルタージュ上尾保育所事件の真相

  • 作者: 猪熊 弘子
  • 出版社/メーカー: ひとなる書房
  • 発売日: 2011/08
  • メディア: 単行本



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